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新築、リフォーム、古民家の再生等、企画・設計・施工をプロデュースする
広島の総合建設業/一級建築事務所 株式会社 ウイズアートのNews(ブログ)です。

今を生き生きと vol.15

2018/08/01

『ハイデガー』に学ぶ

 青春多感な頃、よく「私は何故此処にいるのだろう」と問い続けていました。そして壮年となり仕事や家庭で忙しく働いているうちにまたこんな問いを考える歳となりました。
学生の頃、今世紀最大の哲学者ハイデガーの「現存在」や「我、今、此処」そして「実存」という言葉を知り、歴史を学ぶことは、知りえた過去を引き受け、未来への私を、その世界へ投機しうる全責任を引き受ける今の私が此処に在り、明日への希望を持ち得ることにより今を生きることが出来る。それは順番に来るのではなく、いっぺんにやって来る。これが「時間」であり「今」と云うことなのだろうと自分なりに綴ってみました。
明日への希望として『私を投影する生きとし生けるものに明日があるように』と願う私を通して観る世界のすばらしさを感じ取り、また、日本の若者が明日に希望を持ち続けられるようにと伝えずにはいられない年頃となり、今からの月日に感謝しながら、『たくましく』、『優しく』人生を過ごしたいと思っています。
2007年、最初にこの欄に述べた「正法眼蔵」や「ハイデガー」を改めて読み直し、大人の時間を過ごしたいと考えます。

PS:『誰にもわかるハイデガー』の著者筒井康隆氏は
「現存在」を自分を気遣う存在だと言っています。自分が死ぬと知っているから自分をいちばん気遣うのだと。自分はいつ死ぬか分からないけども、自分が死ぬ前にいち早く先駆けることを先駆(せんく)と言い、死ぬというものを了解する・・・では自分は今何をするべきか、自分には今何が出来るか、そういったことに、これらは向かわせてくれるのですとも綴られています。
世人から孤立することによって、逆に他の人との本当の関わり合い、本当の話し合いというものができるようになる。とも書かれていました。

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