『願わくば、我に七難八苦を与えたまえ』
2023/05/10
4月下旬、安来にある富田城に行きました。富田城は毛利氏に滅ぼされた尼子氏の山城で、地形を生かした広大な城です。尼子氏といえば尼子再興を願って戦い続けた山中鹿之助の「願わくば我に七難八苦を与えたまえ」の言葉がとても有名です。私の五月人形は徳川家康、豊臣秀吉、伊達政宗や織田信長ではなく山中鹿之助でした。彼が月に手を合わせて祈っている幟や武者姿を思い出します。孫のために五月人形を出そうととしたら私の五月人形の写真を発見してとても懐かしく、当時の事を思い出しました。子供たちに話をしましたら、山中鹿之助を知らず考え深いものを感じざるを得ませんでした。
時代の流れだけではなく、日本の歴史の深さ、文化をもっと知らないと自国のルーツ、つまり自分のアイデンティティーを確立する一つの要因を逃してしまうのではと危惧しました。山城の頂上から見る地形は戦いの場所としては最適な場所ですが、やはり毛利の多勢には無勢で適わなかったのか、当時の状況が目の前に浮かぶようでした。
皆生温泉に泊まり宍道湖に面する島根県立美術館に立ち寄って帰ってきました。