今を生き生きと vol.12
2015/05/01
弊社のお客様のK社長から出光佐三の「日本人にかえれ」を読んだことがありますか?と問われさっそく読んでみました。 そこには、「互譲互助」お互いに譲ってお互いにたすけるということが日本民族の根本の道徳ということが書かれており、日本の皇室に関してや外国と日本の経営の違いが書かれています。
一体企業は何のために存在するのか
ビジネスや経営は財とサービスをつくるだけの為なのか・・・
日本人の清廉潔白にして責任感ある民族性では、金にとらわれず、責任を果たすことが「お互い」ということに含まれ、そこには権利とか自由とかいう言葉はいらなかった。尊徳翁(二宮尊徳)の「勤、検、譲」を例え、自分以外に頼るものはないぞという覚悟で勤め、そして次の世代の為に蓄積する。
そして蓄積したものの中から譲るということが天の道であり、人の道であり・宇宙の真理でもある。このことを認識出来るのが日本人であると。
このような日本に対して、外国には「譲る」、「恩」という事実・言葉がなく、法律に従うことだけがモラルであるということなど、興味深い内容が書かれています。
また、最近話題になることが多い三島由紀夫に関しても、著者は「三島という作家は日本人の在り方を小説に書き、日本人とはこういう民族だということを書いた。
そして、世界はその文章ではなく、その思想に、こういうふうにやれば世界が平和に幸せになるんだろうということを感じ、ノーベル賞与えようとしたのではないか」とも書いています。
「日本人」「日本民族」ということをあらためて考えさせられた一冊でした。
皆様も異なった意見として「日本人にかえれ」を読んでみてはいかがでしょうか。
※加地伸行氏が“道徳教育”の大切さを「正論」に投稿されている文章をご紹介しておきます。