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新築、リフォーム、古民家の再生等、企画・設計・施工をプロデュースする
広島の総合建設業/一級建築事務所 株式会社 ウイズアートのNews(ブログ)です。

注文住宅

2018/08/16

古代紫、桔梗色、紅藤はどんな色が想像できますか?

それではC82-20H、C82-30L、C92-40Lは何の記号だと思いますか?この記号はマンセル記号と言って色を表す記号です。『紫』といってもいろんな紫があります。皆さんの想像する紫はどんな色ですか。色を伝えるにはいろんな表現方法があります。色は生きています。鮮やかでもあり、慎ましくもあり、奥深く私たちを感動させてくれます。

『奥ゆかしい』と言う言葉があります。上品で深みがあり、なんとなく心がひかれるという意味です。また、建築用語で梁間、桁行と言って方向性(長さや奥行)を示す意味合いの言葉もあります。ここで『日本の色』大岡信著から一例をお伝えします。

根来塗りの上漆が時代がたつにつれて透けてきて中塗りが見えてくるのもそうだし、大和絵の下地もそうだ。描いた人間がはたして何百年か後に上絵が剥落して下地が顕れる効果をどこまで考えたか分からないけれども、少なくとも現代のわれわれがこれを眺めるとき、そこまでの計算が彼らにはあったと想像させるだけの下地を使っているでしょう。昔の絵巻などを見て美しいと思うのは、半ば下地の手の込んだ作業が分かる美しさだ。・・・日本の伝統の色というのは、どうも時間の中にしか現れ得ないように思う。極論すれば、材質の処理と結びつかなければ現れ得なかった。

王朝を代表する色である紫も黒紫、深紫、こき紫、こき色、中紫、中色、浅紫、うす紫、うす色、深減紫、中減紫、葡萄、紫苑などの語は、紫の種々相を鉛敏に区別し得た感覚と、それほどにこの色を愛しんだことの証拠である。

また、王朝の紫は、色として愛されたばかりでなく、それはゆかりの色という象徴的な意味を持っている。・・・

私は注文建築に於いて施主と言葉を交わしながら『奥行』や『奥深さ』を表現しようとしています。そこには当然、色だけではなく、材料の種別や工法、金額等の問題が生じるでしょうし、地の理や型が必然的に浮かび上がり、そこからデザインが現れます。デザインは象徴です。その意味合いも奥深いものであって欲しいものです。

ちなみに私は『雨上がりの京の町並みの濡れた瓦』の色が好きです。

 

伊藤 弘幸

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