北アルプスの表銀座、燕岳
2022/08/19
7月中旬、燕岳(つばくろだけ)に登ってきました。山頂の燕山荘(えんざんそう)は「泊まってみたい山小屋」、「一番好きな山小屋」、「泊ってよかった山小屋」各ランキングの全国1位です。燕山荘から見る夜明けの安曇野の街の光は、まるで蛍が飛び交うようでとても幻想的でした。また、朝焼けの富士山、槍ヶ岳は云いようのないとても素晴らしい眺めでした。ふと、東京女学館の四竈校長が「私の教育目標は生徒たちに三つのこと、読書と山とクラッシック音楽の愉しみを教えることです」と言われたと『日本人の真価』(藤原正彦著)に書かれてあったのを思い出しました。藤原正彦氏は登山家の生涯を題材とした『孤高の人』の著者、新田次郎氏の次男でもあります。
ところで、最近読んだ『ビジョナリーカンパニー』(ジム・コリンズ著)では、企業は企業の進む方向性を社員に示し、如何にして企業の存続、繁栄を社員全員で共有するかを説いています。この不確実な世の中であっても変わらない企業理念について述べてあり、今回の燕山荘のゴミ一つない、ピカピカに光る床の山荘について、赤沼オーナーとの話の中で“とてつもない思想や時間”がこの燕山荘には流れていることを知りました。人間の教養と企業の理念が、具体的に、もっと身をもって分かる様、少数精鋭の社員と共に素晴らしい眺めの世界の探求に出かけたいと思いました。
伊藤 弘幸