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ブログ

新築、リフォーム、古民家の再生等、企画・設計・施工をプロデュースする
広島の総合建設業/一級建築事務所 株式会社 ウイズアートのNews(ブログ)です。

今を生き生きと vol.4

2009/12/08

寺島実郎さんが誌上に

今という時代は、平板な情報であればネット検索でキーワードを追いかけるだけで、誰でもあるレベルまで到達できます。
しかし –中略–
世界を知るための本当の力は、誰も教えてはくれません。これまでが「高度情報化社会」だとするならば、2010年は「高度学習社会」を生き抜く主体的な意思が個人に求められるでしょう。
例えば –中略–
お金を支給すれば瞬間的な拍手は起こっても、長い目で見れば政治をポピュリズムに陥らせる危険性があります。
格差や貧困に手を差し伸べ、弱者を守るのはもちろん政治の役割です。しかし個人が自らの人生に責任をもたなくてよいわけではありません。2010年、国民は政治により建設的な政策を求めるでしょうし、個人もまた、自分が責任を負うべきものを問われます。その答えを導くためにも、知る力が必要なのです。

2010年、私たちは人生の責任をもつことができるのでしょうか。
だからこそ身近な仲間から一人一人対話することから始めたいと思います。

朝日新聞2009年12月8日より

今を生き生きと vol.3

2009/04/01

中国の後漢に雀子玉という人の「四殺」という座右の銘があります。

人は欲を持つことで自分を殺し、
財産を残すことで子孫を殺す。
政治を間違うと民を殺し、
学問教育を間違うと天下を殺す。

後漢というと、今から約千八百年前の時代です。その時代にして、既に「財産を残すことで子孫を殺す」ということを言っていたとはたいへん興味深いことです。
資産を渡す認識や受け取る認識が未成熟なのか、背景に環境や育ちがあるのか。欧米ではどうなのだろうか。
どちらにしても私たちが今を生きることが大切なことと思います。

ファンドレイジング道場2006年8月27日記事より

今を生き生きと vol.2

2009/02/15

桜井よしこさん(ジャーナリスト)がある新聞に
“感情律するのが本来の文化”と書いておられました。
文面を一部載せてみます。

私たちがなじんできたしばらく前までの社会では、品格や矜持といった価値観が大切にされ、人々の言動にも反映されていました。それが現在ではあまりにもうち捨てられています。品格が話題になるのは、それが戦後ないがしろにされ、結果として、社会の良さが失われたことを多くの人が肌で感じていることの表れだと思います。

自分の人生は自分だけのものではない、誰かのお役に立ちたい、生きるのは自分自身と家族のためでもあるのだけれど、社会のため、公のためでもある――そう考え、行動した彼らにはおのずと矜持が備わりましたし、身なりが貧しくても、おのずと品格が現れました。
武士だけではありません。幕末から明治初期に訪れた欧米人たちの記録を読むと、一般庶民の気品ある挙措と姿に彼らは感嘆しています。

「品格」からは強い自負と「誇り」が漂ってきます。

日本人の品格が国内の次元だけにとどまるのは、もったいない。

自由も自由経済も大事。それを否定するわけではないけれども、そこには一国一国、一人ひとりの自制心が必要です。日本人の真の意味での品格を、世界に広げていくべきだと私は思います。

品格というとガッツポーズや言葉遣いが話題になりがちですが、もっと大きな枠組みで地球の人々を幸せにできる価値観です。それこそが日本が打ち出すべきものですし、政治や外交、経済の舞台で実行してほしいですね。

と書いてありました。私たち1人1人小さな想いを享受したいものです。

朝日新聞2009年2月15日より